在校生の声

かすや よしのすけ糟谷 義之輔さん 生年月日: 2000年5月4日 出身地: 兵庫県明石市

くまもと林業大学校で一から学んで 憧れだった林業の道へ進む

林業機械の整備や修理の仕事をしている父に、子どもの頃からよく山に連れて行ってもらっていたという糟谷さん。そこで見た、細心の注意を払いながら樹木を伐倒(ばっとう)する人のかっこ良さや自然を守る姿に憧れ、林業の道を志しました。

高校卒業後、すぐに林業関係への就職を考えたものの、「しっかり基礎を学んでから」と思い直しくまもと林業大学校へ。さまざまなカリキュラムがある中、座学では危険な作業である伐倒の安全対策をしっかりと学べるほか、最新機械や技術、チェーンソーや刈払機の使用方法、重機免許などの資格取得のための勉強もあります。また、「実習を通じて、第一線で活躍する人の高度な技術に触れ、各事業体の特色を知ることができる」のも貴重な経験になっています。加えて、同じ道を志す仲間と共に学べる日々が何より有意義と感じています。

そうした学びを踏まえ、「森林には土砂災害の防止や水資源のかん養など多くの機能があり、それを管理し守るのも林業の大きな役割」と話す糟谷さん。卒業後は、人吉・球磨地域で林業の仕事に就き、「いつか次世代をリードする経営者になり、地元の自然を守っていきたい」と意気込みます。

とくなが みつき德永 満貴さん 生年月日: 1975年1月4日 出身地: 熊本市

学んで感じる林業の必要性 山や木の有効活用にも関わりたい

かつて飲食業を営んでいた頃に狩猟免許を取得し、ジビエ料理の提供を通して自然や野生動物の営みに触れていたという德永さん。人材不足で管理が行き届かないという山の現状を知り、林業の仕事に興味を抱きます。しかし、当時40歳を超えていた徳永さんは、若く体力のある従業員を求める応募条件になかなか適いませんでした。

そんな中、対象年齢が50歳までという「くまもと林業大学校」を知り、入学。就業準備給付金の支給を受けながら林業の基礎を学んでいます。森林の将来目標に応じた間伐方法や、狙った方向へ正確に伐倒する技術など、学べば学ぶほど林業の奥深さを実感。「座学で得た理論を実際に現場で体験して初めて理解できる」と話します。

また、德永さんは、近年増えている野生動物による山林や田畑の被害について「山が豊かでないからではないか」と心を痛めています。木を伐って、苗を植えて、さらに木を育て、豊かな山を作っていくというサイクルを続けていくためにも、林業はなくてはならない仕事。ジビエのように、一見用途が無さそうな木材にも有効な活用法があるはずと考える德永さん。「国内外のさまざまな山に触れて経験を積み、自分の理想とする豊かな山を育てながら、多様な木材を活用した加工品の開発などにも関わっていきたい」と、将来を思い描きます。

卒業生の声

くにたけ ともひと國武 智仁さん 生年月日: 1991年4月9日 出身地: 熊本県菊池市出身

これからの林業は伸びしろだらけ 目指すのは「森のデザイナー」

「國武林業」の若き社長・國武さん。かつての夢はカフェを営むことでしたが、現在は「山の仕事が楽しい!」と人懐っこい笑顔を見せます。國武さんが林業の道に進んだきっかけは、母・信子さんの手伝いで木の伐採をしていた時、そのセンスに目を付けた母の師匠から「お前には林業しかない」と強く説得されたことでした。國武さんはその後、師匠からの指導を受け、2016年に母と共同で同社を立ち上げました。

伐採の仕事は、木の状態や天候によって一つとして同じ現場はなく、「知恵と技術をフル稼働する林業の仕事が面白くてたまらない」と國武さん。現在は、御船地域を中心に森林での作業や、高度な技術が必要な特殊伐採などを行う傍ら、2020年に行われる「日本伐木チャンピオンシップ」に出場するために研鑽を積んでいます。林業は、きつい仕事だからこそ、モットーに掲げるのは「前向きにとにかく楽しむ」こと。新たな手法や先進技術を取り入れることで安全性も生産性も高まる林業の“伸びしろ”に期待し、自ら「森のデザイナー」となって、持続可能な林業を目指したいと意気込みます。

あおき たかし青木 隆さん 生年月日: 1982年8月5日 出身地: 群馬県

森、川、海へと循環する自然 自分の役目はキレイな森を作ること

群馬県出身の青木さんが、地元から遠く離れた阿蘇で林業の仕事に就いて早4年。群馬から屋久島を目指すバイク旅の途中で、南阿蘇村で林業をしている知人を訪ねたことが、この仕事を選ぶきっかけとなりました。さらに旅を続けるうち、妻・美和さんとの運命的な出会いがあり、2人で熊本への移住を決意。そこで、植林など森に携わるアルバイトを経験する中で、益々林業への興味をかき立てられ、林業大学校の前身である長期研修で1年を掛かけて技術を習得しました。その後、現在の職場である梅本林業に就職。

「木の状態、天候、地形などによって木の切り方も違います。その時々で技術を高めながら、思い描いたとおり伐木できた時の爽快感がたまりません」と、自身の仕事を熱く語る青木さん。林業は、チェーンソーなどを扱うため、常に危険と隣り合わせの仕事ですが、近年はウエアや靴の性能向上で安全性も高まっています。さらに青木さんは、「AI搭載のショベルなども登場し、将来的に林業の仕事が大きく変わっていく」と予想。今後一層、林業担い手が減少・高齢化する中、「若い人たちと林業を盛り上げていきたい」と意欲的です。

木を伐ることで森がきれいになり、川、海へと循環していく。 青木さん一家は、そのサイクルの中に身を置きながら、里山での暮らしを楽しんでいます。